あらあらそこのお嬢さん、どこへおでかけ?
【imaged by * MARIA(http://www.yel.mnet.ne.jp/~ssskkk77/INDEX.html
) 】
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3月17日がイタリアの建国記念日だなんて聞いてない
4日遅れではぴば!
描いてる途中で気づいたけど、子供の頃は建国記念日だなんてない・・んじゃ・・ね?
昨日は莉緒宅でお絵チャ会だたよ!
ししょーの骸素敵すぎて惚れ込む・・!!
退出数分後にいつも実力の差に打ちのめされます 。・゚(ノノ)゚・
アリちゃんと憂ちゃんも目の保養ありがとーございましたっvv
あ、莉緒ー!ギルエリ描いてくれるんだよな!覚えてるぞ!
独立して初めて
3ヶ月ぶりにあいつと会う
すっかり整った食事の準備に、する事がなくなってしまった身体がぎこちない。
(あと三十分とか・・・信じられねぇ)
11時30分を指す時計の針。テーブルに肘をついて頭を抱え込む。
長々と溜息を吐き出し、いっそ苦しいまでに緊張しきった心臓をどうにかしようと試みた。
けれど期待した効果はなく、もどかしげに泳がせた視線の先にあるのは、くしゃくしゃになった一枚の紙。
今朝、リビングのこのテーブルに置かれていたそれ。
よく眠れなかったおかげで働かない頭でぼーっと眺め、内容が頭に入った途端に怒りにまかせて握りつぶしてしまった。
「おはよー兄ちゃん!よく眠れた?」から始まる書き置き。
(じゃがいも野郎と日本と約束?聞いてねぇぞそんなの!なんで今日に限って何も言わずに出て行くんだばかやろー!)
「2人で会うとか無理だ・・」
怖い。
とても。
彼の、最後の笑顔が頭を離れない。
少し悲しそうに寄せていた眉を見ていられなかった。
(怒ってる・・?恨まれてんのか?前みたいに話せんのかよ・・・つーか、前ってどんな風に話してたんだっけ)
「あああああくそっ!」
ぐしゃりと髪を掻き乱して、がたりと椅子を盛大に鳴らして立ち上がる。
落ち着けよ、と自分に言い聞かせる為に、いつもの紅茶を煎れようと、マグカップを戸棚から出す。
鼻歌混じりにお湯を沸かそうとした矢先、― 玄関のベルが鳴らされた。
ガシャン
「っあ」
思わず手から滑り落ちたカップが、耳障りな音を立てて床に落ち、その破片が辺りに散らばる。
混乱。時計を見れば、約束の正午まではあと15分程あるというのに。
窓からの陽光に反射するガラスの破片をそのままに、とりあえずはと玄関へ向かった。
「さっき大きい音したけど大丈夫なん!?」
「・・は」
3ヶ月ぶりに会う友人への最初の一言がそれか、とか
なんだよお前相変わらず心配性だな、とか
ああもう、混乱する。
「久しぶりやなぁ!」
「あ、・・・おう。・・・ていうかお前、来るの早すぎだこのやろー」
「えぇー。せやけど、ロマに会うの楽しみやったし。早く来てしもたん、悪かった?」
いいけど、と答えて、入れよと続ける。
お邪魔しまーすと無邪気に笑った彼が自分の横を通って、家の中へ入っていく。
ふわりと、久しぶりに鼻に届く香りは彼の。
「ああ!カップ割ってもうたん!?」
「う、うるせー!お前が早く来るから、びっくりして手が滑ったんだよばかー!」
「そうやったん?ほんならこれ俺のせい?」
「そうだぞ畜生が」
ごめんなぁと、大した事でもないのにと思う自分を他所に謝って。
「怪我せぇへんかった?」
「・・・これぐらい、何でもねぇよ」
心底ほっとした様に笑う彼が、記憶のそれと重なる。
「ロマの料理久しぶりやなー!パスタなん?」
「文句あるかこのやろ」
「ううん、早よ食べたいわぁ」
からりと笑う、 ああ、何一つ変わる事のない。
「な、な!トマト持って来たで!」
「サラダにするからそこに置いとけ」
「はーい」
真っ赤な、大切に育てられたトマトがキッチンを鮮やかに彩る。
美味しいだろうな、と思えば自然と緩む口元。
「・・なんや、安心したわ」
「?何がだよ」
「うーん・・・ロマーノが全然変わっとらんで、よかった」
ガラスの破片を拾いながら笑う横顔が呟く。
(なんだ、・・・それ)
結局、彼も同じだったのかと。
不安も、緊張も、混乱も、自分一人のものではなかったのだと。
そう思えば妙に嬉しくて、「俺も安心した」と一言、伝えるのに途惑いはなかった。
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