あらあらそこのお嬢さん、どこへおでかけ?
【imaged by * MARIA(http://www.yel.mnet.ne.jp/~ssskkk77/INDEX.html
) 】
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栄にポルノが来てるんですよー!
今現在ラジオの公開生放送中ですね!
て、昨日まで楽しみだったのに今日になったらなんとなく気が乗らないので家でお留守番してます
あー今日寒いー
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て、昨日まで楽しみだったのに今日になったらなんとなく気が乗らないので家でお留守番してます
あー今日寒いー
ぎい、と。
ノブを握っているドアがきしみ、開いた先の部屋に、幼い頃から見慣れた背中がいた。
悲しいのか、苦しいのか、虚しいのか、いろんな感情が混濁して、何より泣きたくて仕方ない。
けれど、この事で、もう幾度と涙を流し続けてきた。
今はもう、泣くべき時ではないのだ。
震える手に、自分に、叱咤する様にそう思い込む。
それでも尚声の出ない自分にようやく気づいたらしい、明るい声が降った。
「何やロマ、どないしたん?眠れへんの?」
夜でさえも太陽の如く明るい笑顔に、しかし今は安堵よりも怯えが勝る。
「・・・あ、」
「んー?」
「スペイン、・・真面目に、聞けよ」
「わかった、言うてみ?」
本当は、もっとちゃんと彼の前に向き合って言わなければならないのだ。
けれど、これ以上近づく事ができない。
ドアを生半可に開き立ち尽くしたまま、けれど最後に意志を振り絞って、必死に彼の目を見た。
綺麗な緑色の、優しいそれを。
「俺は・・・お前から独立しようと、思う」
彼の顔から、笑顔が消えた。
『ええっ、兄ちゃんも独立するの!?』
『当たり前だろーが、なんでてめぇが独立して俺は独立しないんだよ』
俺だってまだオーストリアさんと話し合ってる途中だよー!と言って、今にも泣きそうな瞳で抗議する。
『だって兄ちゃん、家事とか苦手だし、今までそうゆうの全部スペイン兄ちゃんがやってくれてたんでしょ?急に独立するなんて』
『うっせぇよ!』
『痛い痛い痛い!ごめんなさいすみません痛いです!』
こめかみに拳を当ててぐりぐりと攻撃すれば、ヴェーと泣き声が上がって。
その手を止めると、不意に弟は静かになって俯く。
どうしたのかと心配になって、おい、と声をかけると、ぽつりと小さく言葉が出てきた。
『・・イギリスとアメリカって、昔はすっごく仲良かったんだよ』
『なんだよ、急に』
『アメリカが独立する時に、戦争になっちゃって、それで今、あんなに仲悪くなっちゃったんだって』
溜めた涙が頬に伝わるのもそのままに、ヴェネチアーノの目が真っ直ぐに自分を見上げた。
『俺、やだよ・・スペイン兄ちゃんと兄ちゃんが戦うところなんて、見たくないよ』
驚愕の為に見開かれた目に、そのまま殺されるんじゃないかと思った。
ああでも、スペインに殺されるのなら構わない、と、どこか明後日を向いた考えが頭をよぎる。
今まで何度も守ってくれた彼を、自分は今裏切ろうとしているのだ。
罪悪感で吐き気がした。
それでも、涙が溜まる瞳を彼から逸らす事だけはしたくない。
意固地になって、握りしめた左手に、もうこれ以上は加えられない程に力を込めた。
「・・そっか、・・そうなん」
「・・・」
一言一言を噛みしめる様に、独り言の様に呟く彼を尚も見つめる。
「ロマーノ、ちょっとこっち来たって」
不意に視線をあげられ、目が合ってしまっては拒む事などできはしない。
読めない表情に、不安ばかりが増していく。
怒鳴られるだろうか、それとも殴られるだろうか。
震えがちな足を無理矢理に進め、示されたソファ、彼の隣に座る。
視界の隅で、彼の手が上げられるのを見て、来るはずの衝撃に咄嗟に目を閉じた。
「大きなったなぁ」
しかし、激しい痛みを伴う様な衝撃はなく、ただ頭の上に、柔らかい手が置かれただけだった。
「ここに来た時覚えとる?まだ俺の膝くらいの身長しかなかったやんなぁ」
「・・・は」
「家事も全然できへんかってん、よう泣かされたわぁ・・・まぁ、家事ができへんのは今もやけどな」
「・・う、るせぇ」
いつの間にか戻っていた彼の笑顔が、変わらず自分に向けられる。
「ほんま、ここまで大きなってくれたんやなぁ」
懐かしむ様に細められた瞳と、同様に緩やかな口調が酷く自分を安心させた。
けれど同時に、こんなにも自分を想ってくれる唯一の彼に、どうしても縋りたくなる。
なんで、どうしてこんな、
(何で笑ってんだよ、畜生)
「・・・怒らねぇのかよ」
「んー?何で?」
「っ、だってお前、!俺、お前を裏切るみたいな事してんだぞ!今までずっと守ってもらってたのに、それなのに俺は・・っ、!」
国民の都合の為に、それだけの為に、自分は。
自分の言葉に煽られて、最後は涙声になって消されてしまった。
情けなさに押しつぶされそうになる。
「裏切るなんて、ロマはそんな事考えて独立しよう思ってるんとちゃうやろ?」
「それは・・!そ、だけど・・・でも、」
「そら、寂しいで。今までずっと一緒やったし。・・・けどな、寂しいけど、嬉しいねん」
嬉しい、と。
言葉が空気を伝い、耳に届く。
「ロマーノがここまで大きなってくれたん、俺、ほんまに嬉しいわぁ」
親分が子分の成長喜ばんはずないやろ、と言ってにこりと笑う。
太陽の沈まない国と呼ばれた彼の、日に焼けた顔がくしゃりと歪む。
声にならない声が漏れて、涙が視界が滲んで、「何だよそれ」と答えるのが精一杯だった。
***********************
まあでも、史実じゃイタリア独立戦争が起こってるんですけどね←
親分だったら喜んでくれそうだなーとか思った
ノブを握っているドアがきしみ、開いた先の部屋に、幼い頃から見慣れた背中がいた。
悲しいのか、苦しいのか、虚しいのか、いろんな感情が混濁して、何より泣きたくて仕方ない。
けれど、この事で、もう幾度と涙を流し続けてきた。
今はもう、泣くべき時ではないのだ。
震える手に、自分に、叱咤する様にそう思い込む。
それでも尚声の出ない自分にようやく気づいたらしい、明るい声が降った。
「何やロマ、どないしたん?眠れへんの?」
夜でさえも太陽の如く明るい笑顔に、しかし今は安堵よりも怯えが勝る。
「・・・あ、」
「んー?」
「スペイン、・・真面目に、聞けよ」
「わかった、言うてみ?」
本当は、もっとちゃんと彼の前に向き合って言わなければならないのだ。
けれど、これ以上近づく事ができない。
ドアを生半可に開き立ち尽くしたまま、けれど最後に意志を振り絞って、必死に彼の目を見た。
綺麗な緑色の、優しいそれを。
「俺は・・・お前から独立しようと、思う」
彼の顔から、笑顔が消えた。
『ええっ、兄ちゃんも独立するの!?』
『当たり前だろーが、なんでてめぇが独立して俺は独立しないんだよ』
俺だってまだオーストリアさんと話し合ってる途中だよー!と言って、今にも泣きそうな瞳で抗議する。
『だって兄ちゃん、家事とか苦手だし、今までそうゆうの全部スペイン兄ちゃんがやってくれてたんでしょ?急に独立するなんて』
『うっせぇよ!』
『痛い痛い痛い!ごめんなさいすみません痛いです!』
こめかみに拳を当ててぐりぐりと攻撃すれば、ヴェーと泣き声が上がって。
その手を止めると、不意に弟は静かになって俯く。
どうしたのかと心配になって、おい、と声をかけると、ぽつりと小さく言葉が出てきた。
『・・イギリスとアメリカって、昔はすっごく仲良かったんだよ』
『なんだよ、急に』
『アメリカが独立する時に、戦争になっちゃって、それで今、あんなに仲悪くなっちゃったんだって』
溜めた涙が頬に伝わるのもそのままに、ヴェネチアーノの目が真っ直ぐに自分を見上げた。
『俺、やだよ・・スペイン兄ちゃんと兄ちゃんが戦うところなんて、見たくないよ』
驚愕の為に見開かれた目に、そのまま殺されるんじゃないかと思った。
ああでも、スペインに殺されるのなら構わない、と、どこか明後日を向いた考えが頭をよぎる。
今まで何度も守ってくれた彼を、自分は今裏切ろうとしているのだ。
罪悪感で吐き気がした。
それでも、涙が溜まる瞳を彼から逸らす事だけはしたくない。
意固地になって、握りしめた左手に、もうこれ以上は加えられない程に力を込めた。
「・・そっか、・・そうなん」
「・・・」
一言一言を噛みしめる様に、独り言の様に呟く彼を尚も見つめる。
「ロマーノ、ちょっとこっち来たって」
不意に視線をあげられ、目が合ってしまっては拒む事などできはしない。
読めない表情に、不安ばかりが増していく。
怒鳴られるだろうか、それとも殴られるだろうか。
震えがちな足を無理矢理に進め、示されたソファ、彼の隣に座る。
視界の隅で、彼の手が上げられるのを見て、来るはずの衝撃に咄嗟に目を閉じた。
「大きなったなぁ」
しかし、激しい痛みを伴う様な衝撃はなく、ただ頭の上に、柔らかい手が置かれただけだった。
「ここに来た時覚えとる?まだ俺の膝くらいの身長しかなかったやんなぁ」
「・・・は」
「家事も全然できへんかってん、よう泣かされたわぁ・・・まぁ、家事ができへんのは今もやけどな」
「・・う、るせぇ」
いつの間にか戻っていた彼の笑顔が、変わらず自分に向けられる。
「ほんま、ここまで大きなってくれたんやなぁ」
懐かしむ様に細められた瞳と、同様に緩やかな口調が酷く自分を安心させた。
けれど同時に、こんなにも自分を想ってくれる唯一の彼に、どうしても縋りたくなる。
なんで、どうしてこんな、
(何で笑ってんだよ、畜生)
「・・・怒らねぇのかよ」
「んー?何で?」
「っ、だってお前、!俺、お前を裏切るみたいな事してんだぞ!今までずっと守ってもらってたのに、それなのに俺は・・っ、!」
国民の都合の為に、それだけの為に、自分は。
自分の言葉に煽られて、最後は涙声になって消されてしまった。
情けなさに押しつぶされそうになる。
「裏切るなんて、ロマはそんな事考えて独立しよう思ってるんとちゃうやろ?」
「それは・・!そ、だけど・・・でも、」
「そら、寂しいで。今までずっと一緒やったし。・・・けどな、寂しいけど、嬉しいねん」
嬉しい、と。
言葉が空気を伝い、耳に届く。
「ロマーノがここまで大きなってくれたん、俺、ほんまに嬉しいわぁ」
親分が子分の成長喜ばんはずないやろ、と言ってにこりと笑う。
太陽の沈まない国と呼ばれた彼の、日に焼けた顔がくしゃりと歪む。
声にならない声が漏れて、涙が視界が滲んで、「何だよそれ」と答えるのが精一杯だった。
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まあでも、史実じゃイタリア独立戦争が起こってるんですけどね←
親分だったら喜んでくれそうだなーとか思った
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